以下の項目に該当する方は要注意です
- 便潜血検査で「陽性」と指摘されたことがある
- 便潜血検査で「陽性」と指摘されたが、まだ2次検査を受けていない
- 身内で大腸がんに罹患した方がいる
- 大腸がん検診(便潜血検査)をまだ受診していない
便潜血検査で陽性と指摘された方へ
便潜血検査は、便のなかに肉眼では見えないごく微量の血液が混ざっていないかを調べる検査です。野々市市・金沢市・白山市などが実施している大腸がん検診や、会社の健康診断でも広く採用されています。
陽性は「消化管のどこかで出血が起きている」ことを示すサインです。実際に精密検査を受けた方のデータでは、大腸ポリープが見つかる確率が約40〜50%、大腸がんが見つかる確率が数%と報告されています。ただし、この検査でわかるのは出血の有無だけで、出血の原因や場所までは特定できません。原因を突き止めるには、精密検査として大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)を受ける必要があります。
しかし日本大腸肛門病学会の報告では、便潜血陽性と指摘されても精密検査を受けていない方が約30〜40%にのぼります。便潜血検査で陽性と指摘された方は、決して軽視することなく、お近くの消化器内科を標榜しているクリニックで大腸カメラ検査を受診して頂きたく思います。
便潜血検査で陽性と指摘されていたがコロナ禍で検査の受診控えをしていた結果に、進行した大腸がんの発見率が増加傾向にあるといった報告もあります。自分自身のお身体のことは勿論ですが、ご家族やご友人などの周りの方で便潜血検査で陽性と指摘された方がいらっしゃいましたら、受診することを強くお勧めしてください。
便潜血検査陽性で疑われる病気
以下のような病気が便潜血検査陽性時に疑われます。
便潜血検査陽性時に疑われる病気
この中でも特に気を付けるべきは「大腸がん」です。大腸がんは大腸内部に生じる癌で、部位別のがん罹患者数をみても男女ともに上位に入ります。(※近年大腸がんの罹患者数は増加傾向にあります)
便潜血陽性で最も多い原因は痔による出血ですが、便潜血検査だけでは出血の原因が痔なのか大腸ポリープなのかがんなのかを区別できません。「痔があるから大丈夫」と自己判断せず、大腸カメラ検査で正確な原因を確認してください。検査中にポリープが見つかればその場で切除でき、将来の大腸がん予防につながります。
大腸がんは早期に発見できれば内視鏡治療だけで根治が期待でき、ステージⅠの5年生存率は約93%と報告されています。各疾患の詳しい情報は大腸ポリープのページ・大腸がんのページ・潰瘍性大腸炎・クローン病のページをご覧ください。
便潜血検査と大腸がん
便潜血検査では「便潜血2日法」がよく採用されています。検便キットが2つ入っていますので、別々の日程で便を採取し、便中に血液の混入の有無を調べていきます。
人によっては「片方が陽性で、もう片方が陰性」と指摘される方もいらっしゃるかと思いますが、片方だけでも陽性と指摘された場合は、決して軽視せずに大腸カメラ検査を受診するようにして下さい。
下記は日本消化器がん学会が公表している「大腸内視鏡検診の成績を用いた,便潜血検査陽性反応適中度推定のシミュレーション」から抜粋していますが、便潜血検査で片方が陽性の場合に大腸癌に罹患している確率と、2つとも陽性と指摘された場合に大腸癌に罹患している確率を示した図です。
便潜血検査で陽性と指摘された際の大腸癌罹患率は、年齢が上がるにつれて増加傾向にあります。また、2回とも陽性であった場合の大腸癌罹患率は非常に高い数値となっています。

下図は便潜血検査で陽性と指摘された際の大腸腺腫(大腸ポリープ)の有無を示した図です。こちらの図も日本消化器がん学会が公表している「大腸内視鏡検診の成績を用いた,便潜血検査陽性反応適中度推定のシミュレーション」から抜粋していますが、便潜血検査で片方が陽性と指摘された場合でも、2回とも陽性と指摘された場合でも、大腸ポリープが生じている可能性が非常に高いことが見て分かるかと思います。

日本大腸肛門病学会によると、便潜血陽性と指摘されても精密検査を受けているのは約60%にとどまります。1.5年以上放置すると進行がんの発見率が約1.7倍に上がるというデータもあります。大腸癌は早期発見・早期治療が行えたら決して怖い病気ではありませんので、便潜血検査で片方でも陽性と指摘された方は、大腸カメラ検査を受診して頂きたく思います。
当院の精密検査(大腸カメラ)の特徴
当院では、便潜血陽性と指摘された方への精密検査として大腸カメラ検査を行っています。野々市・金沢・白山・能美・小松方面から多くの方にお越しいただいています。
消化器内視鏡専門医が検査を担当
日本消化器内視鏡学会の消化器内視鏡専門医が、豊富な経験に基づき丁寧な検査を行います。検査中に大腸ポリープが見つかった場合は、その場で切除まで対応します。
AI内視鏡支援で見落としを低減
AI内視鏡支援機能を導入し、医師の目とAIの二重チェックで微小な病変の見落としリスクを減らしています。
院内下剤対応——前処置から院内でサポート
大腸カメラ検査前の腸管洗浄剤(下剤)を院内の専用スペースで服用いただけます。自宅での前処置が不安な方も、看護スタッフのサポートのもとで準備を進められます。大腸カメラの下剤についてもあわせてご確認ください。
朝9時から検査対応
大腸カメラ検査は朝9時から実施しています。午前中に検査を済ませ、午後の仕事やご予定に間に合わせたい方にもご利用いただけます。
医師の判断で当日検査にも対応
診察の結果、医師が必要と判断した場合はその日のうちに大腸カメラ検査を受けられる場合があります。
女性医師による検査
女性の方で大腸カメラ検査に抵抗がある場合は、女性医師が検査を担当します。ご予約時にお申し付けください。
大腸カメラ検査の詳細は大腸カメラ検査のページをご確認ください。
精密検査の流れ
便潜血陽性を指摘されてから、精密検査を受けるまでの流れです。
Step 1:ご予約
WEB予約またはお電話(076-259-0378)でご予約ください。「便潜血陽性で精密検査を希望」とお伝えいただくとスムーズです。
Step 2:診察
医師が便潜血検査の結果や症状、既往歴などを確認し、検査の必要性と方法をご説明します。医師の判断により当日検査が可能な場合もあります。
Step 3:検査前の準備
検査前日は消化のよい食事をとっていただきます。当日は腸管洗浄剤を服用して腸内をきれいにします。院内で下剤を飲める環境を整えていますので、ご希望の方はお申し出ください。
Step 4:大腸カメラ検査
鎮静剤を使用し、苦痛を抑えた状態で検査を行います。大腸全体の粘膜を観察し、ポリープが見つかればその場で切除します。検査時間の目安は15〜30分程度です。
Step 5:結果説明
検査終了後、医師が内視鏡画像をお見せしながら結果をご説明します。組織を採取した場合は、後日改めて病理検査の結果をお伝えします。
よくあるご質問
便潜血陽性と言われましたが、痔があるのでそのせいだと思います。精密検査は必要ですか?
痔をお持ちの方でも、出血が痔だけによるものとは限りません。痔と大腸ポリープ・大腸がんが同時に存在するケースもあります。便潜血検査だけでは出血の原因を区別できないため、大腸カメラ検査で腸全体を確認することが大切です。
精密検査を受けたら、大腸がんが見つかる可能性はどのくらいですか?
便潜血陽性の方が大腸カメラ検査を受けた場合、大腸がんが見つかる割合は数%です。一方、大腸ポリープが見つかる割合は40〜50%にのぼります。ポリープの段階で切除すれば、将来の大腸がん予防になります。
大腸カメラ検査は痛いですか?
当院では鎮静剤を使用し、苦痛を抑えた検査を行っています。「気づいたら終わっていた」とおっしゃる方も多くいらっしゃいます。
下剤を飲むのがつらそうで不安です。
当院では院内の専用スペースで下剤を服用いただけます。看護スタッフがそばでサポートしますので、初めての方もご安心ください。下剤について詳しくはこちらをご覧ください。
便潜血陽性を指摘されてから、どのくらいの期間で検査を受けるべきですか?
できるだけ早く、目安として1〜2か月以内に受けることをお勧めします。診察の結果、医師が必要と判断した場合は当日の大腸カメラ検査にも対応しています。
大腸カメラで異常が見つからなかった場合、もう安心していいですか?
大腸カメラで異常がなければ、大腸がんや大腸ポリープの可能性はほぼ否定されます。ただし、痔など肛門周辺の出血や一過性の軽い炎症が原因であることもあります。結果に応じて今後の検査頻度を医師がご説明しますので、指示に沿って定期的な検査を続けてください。
検査当日は車で帰れますか?
鎮静剤を使用した場合は当日の運転をお控えいただいています。ご家族の送迎や公共交通機関をご利用ください。当院は広い駐車場を完備していますので、お車で来院して検査後にお迎えに来ていただくことも可能です。






