お腹が空かない

食欲不振でお困りの方へ

疲労感を感じていたり、仕事やプライベートで悩み事を抱えていると、なんとなくお腹が空かなかったり、食欲が湧かないといったことは、一度は経験したことがあるかと思います。

食欲不振が生じている場合は抱えている不安を解消してあげたり、気分転換でお出かけや趣味などに没頭すると、食欲が回復することがあります。ただし、消化器で異常が生じて食欲不振がみられる場合は、その原因となっている消化器の病気の治療を最優先する必要があります。

また、食欲不振(お腹が空かない)が続くと、何かしらの病気なんじゃないかと不安に思う気持ちが余計に強くなり、病状が悪化し続ける場合もあります。些細なことでも構いませんので食欲不振・お腹が空かない状態が続く場合は、野々市市の金沢消化器内科・内視鏡クリニックの消化器専門外来までご相談ください。当院では消化器内視鏡専門医による消化器専門外来を行っており、女性の患者さんでも安心していただけるように女性医師も在籍しています。

お腹が空かない原因って?

食欲不振・お腹が空かない原因として考えられることは以下のような項目です。

消化管の機能低下

胃や大腸が正常に働かなくなることで、消化管内で食べ物が長く滞留することになってしまい、その結果として食べ物の消化や吸収に影響が生じてしまい、食欲不振が生じることがあります。

悪性腫瘍(がん)や内分泌系の病気

悪性腫瘍(がん)が原因となって食欲不振・食欲が湧かなくなることは知っている方も多いかと思います。悪性腫瘍以外では胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、甲状腺機能低下症といった病気が原因となって食欲不振を引き起こす場合があります。

精神的なストレス

精神的なストレスや不安感を感じていると脳幹の食欲中枢が抑制されてしまい、その結果として食欲低下、食欲不振を引き起こすことがあります。

医薬品による副作用

病気の治療目的で内服している医薬品が原因となって食欲不振・お腹が空かなくなる場合があります。食欲不振を引き起こす代表例としては痛み止め薬、抗生剤、向精神病薬などがあります。

お腹が空かない場合に考えられる病気とは?

慢性的にお腹が空かない、食欲不振がみられている場合は、以下のような病気の可能性があります。

胃潰瘍、十二指腸潰瘍

幼少期からピロリ菌に感染していたり、痛み止め薬などの医薬品を内服していると、胃や十二指腸で潰瘍が生じる場合があります。胃潰瘍や十二指腸潰瘍は食欲不振以外でも、みぞおち付近の痛み(心窩部痛)、胸焼け、胃もたれ、吐き気、嘔吐などの症状を伴う場合があります。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の病状が悪化し潰瘍が進行していくと、潰瘍部位から出血することがあります。そのため、吐血・下血・貧血を招く場合があります。

慢性胃炎

ピロリ菌は幼少期に感染し、長い年月をかけて胃の粘膜上で炎症を引き起こし続けていきます。そのため、胃の粘膜では慢性的に炎症が生じていることになり、大人になるころには食欲不振が生じることがあります。食欲不振以外では、胸焼け、胃痛、胃の不快感などの症状を伴うことがあります。

胃がん

ピロリ菌感染、喫煙、塩分の摂り過ぎなどが胃がんの発症に関係しています。胃がんは食欲不振が続く以外で、胃痛、胸焼け、吐き気、嘔吐、黒い便(黒色便)が出るなどの症状がみられます。胃がんは、発症の初期段階では自覚症状を感じることはありません。少しでも胃腸の不快感・違和感を感じましたらお早めにご相談してください。

大腸がん

運動不足、肉類など偏った食事習慣、お酒の飲み過ぎ、喫煙、野菜の摂取不足などは大腸がんの発症に関係しています。大腸がんの多くは、大腸内にできたポリープが成長していく過程でがん化し、大腸がんは発生します。食欲不振以外でも、腹痛、腹部の張り、下痢、便秘、血便などの症状がみられます。大腸がんは、発症初期の段階では自覚症状を感じることはありません。少しでもお腹の不快感・違和感を感じましたらお早めにご相談してください。

膵臓がん

運動不足、肉類などの偏った食事習慣、慢性膵炎、糖尿病、お酒の飲み過ぎ、遺伝などがすい臓がんの発症に関係しています。食欲不振以外でも、腹部の違和感、背中の違和感・痛み、肌の色が黄色くなる(黄疸)などの症状があります。すい臓がんは、発症初期の段階では自覚症状を感じることはありません。少しでも違和感を感じましたらお早めにご相談してください。

甲状腺機能低下症

甲状腺は喉のあたりにありますが、甲状腺で慢性的に炎症が生じると甲状腺ホルモンの分泌が低下し、その結果として甲状腺機能低下症が生じる場合があります。お腹が空かない・食欲不振が続く以外でも、まぶたが腫れる、声が枯れる、皮膚の乾燥、身体のむくみ、抑うつ、体重増加、月経異常などの症状がみられます。

食欲不振は胃カメラ検査を

慢性的にお腹が空かなかったり、食欲不振がみられる場合は、なんらかの病気が原因となっている可能性があります。食欲不振・お腹が空かない原因を調べるのに効果的な検査は内視鏡検査です。食欲不振の場合は胃カメラ検査で食道や胃、十二指腸の消化管粘膜を観察していきますが、場合によっては大腸カメラで大腸の検査をすることもあります。

当院では長年の検査実績が豊富にある消化器内視鏡専門医が複数在籍し、内視鏡検査は1件1件丁寧に実施しています。食欲不振、お腹が空かなくてお困りの方がいらっしゃいましたらお気軽に当院の消化器専門外来までご相談してください。


文責:金沢消化器内科・内視鏡クリニック 野々市中央院 
理事長 中村文保

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